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2007年07月24日

熊本-2食目

私が21歳の頃から通っていたお店「侍」。
帰熊の際には、どんなに時間がなくてもマスターとママの顔を見に行きます。
マスターの出身地・壱岐対馬から仕入れられる新鮮な食材は、見事なほどの直球勝負。

数時間前の太平燕セットで、私のお腹もさほど空いてるわけじゃなかったけど、
とりあえず、ママ達の顔を早く見たくて開店間もない時間に押しかけると、
「おー!きたか!元気だったか?」と 笑顔いっぱいに出迎えてくれたマスター。
すぐさまカウンターに座らされ、即 ビールが出てきた。まだ何も言ってないって。。(笑)
カウンターは3席しかないのに、私のとなりにはマスターとママが交互に座って忙しい最中で相手してくれる。
カウンターの中から「何にしますか?」と声をかけてきたのは、マスターの跡取り息子。
私が答えるよりも先に、
「ゆみちゃんには、一つのもんば普通に出したら でけん!こん人には、ちーっとずつ いくつも乗せてやらなんけんね!今日のヨカところば全部出してやらなんばい!」と、マスター。
よくご存知で。^^;

本カワハギの薄造り。濃い肝でございました。

太刀魚の炙り、〆鯖、まぐろ、サーモン、かんぱち。
良い仕事するようになったのねぇ。。マスターJr.。

私が初めて会った頃は、まだ小学生だったのにねぇ。。しみじみ。

「ほら!これはどぎゃんね?」と、マスターから出されたのは「トマトの天ぷら」

わー!懐かしい♪
むかし、これをマスターや当時の板さん達が開発してる頃、いっぱい味見させられたもんね。(笑)
天ぷらというよりフライに近いけど・・・
外側がカリカリに揚がっていて、中にはシーフード入りベシャメルソースが詰まってる。

そこに、トマトの酸味とソースが相俟って・・・サクサク、あちあぢ、とろりんこ。
なんともいえない不思議な食感なんだけど、これがまた不思議にすごく美味しいの。
(たとえるならば・・・かにクリームコロッケの皮の内側ぐるりがトマトだと思ってくんなまし。。)

「懐かしかろー?」
― うん♪みんながコレを一生懸命作ってたの覚えてるよー。
「あん時の ○○が、ゆみちゃんに食べさせようて コレ発明したと、覚えとらんね?」
― へ?
「アンタに振られて、アイツはウチば辞めたっちゃけんね!」
― は?
「覚えとらんてか?」
― う、うん。
「これだもんねー!女ちゃ、おそろしかねー。」

ふん。
んなこたぁ知らんわ。記憶にないもん。(-"-;)

「○○君は片思いだったとよー!告白もせんで、ゆみちゃんが知っとるハズ無かたい!」
と、
オススメの芋焼酎「利右衛門」を持ってきてくれたママの助け船。
あ、美味しい。
「甕幻」のあとなのに、芋の香りをしっかり感じる。
んで、
マスターに「あれ、ある?」と訊ねてみると・・・・「あるばい」とニッコリ。
あった。。感涙。

自家製シャコの塩辛。
シャコ内臓の塩辛、珍味中の珍味です。
もうあとは何もいりません。はい。これだけで焼酎一本いっちゃいます。(^^)
で、そうやって私が出来上がりつつある頃 現われた私の同級生。懐かしい再会。
同級生との話に花が咲いてる時、カウンターの中から
「あの・・・これどーぞ。俺からのサービスです。」って・・・マスターJr.。

きれい!
なに?これ、なにー?

「かんぱちのハラミです。脂が多いから炙ってみたんすけど・・・。寿司なら合うかな・・・と。裏メニューっす。」
合います!合いますとも!
嗚呼・・!魅惑の響き。裏メニューに炙り寿司。

「女性には脂がきついかなー?とも思ったんですけど・・・。」
そう言いながらも、シャリには細かく刻んだ大葉とガリが混ぜてあってサッパリ感を出す工夫してあるし、
カンパチの炙り具合も絶妙。カンパチの脂が ぜんぜん嫌味なくて「旨いっ!」と叫んでしまった私でございます。

それに・・・ひと口用の半貫サイズって女性向けの心遣いが嬉しい♪

やーん!美味しいよー!これ、表メニューにしちゃいなよー♪と、大騒ぎ。
地団駄踏みながら 食べ続ける私達に向かって
「さっきまで、シャコ塩辛だけでシアワセ~!って言ってたの誰だ?」と、横からマスターがニヤニヤ。
― だってー、美味しいんだもーん。
「ゆみちゃん、昔と変わっとらんねー!」と大笑い。
― ふん。昔ここで覚えさせられた食べ方よ。(-"-;)


そんなこんなで、頂いたものをすべて完食して お腹もいっぱい。
翌日の仕事がある友人と、翌日から両親のもとで軟禁生活に入る私は
ここで自制して、大人しく帰ることに。(エライ!)
昔なら、このあとはマスターと豪遊。ってのがフツーだったけどね。
「お互い年よねー」と言うと「俺はまだ若い!」とのこと。はいはい。(笑)

数年前に大病から奇跡の生還をしたマスター。
二年前、私が会った時は「最悪」な時だったらしく、マスターにはその頃の記憶がない。
だけど、
いまはもう 嘘みたいに元気になってた。
うん。よかった。ほんとによかった。ママのおかげだね。
憎まれっ子世に憚る。って言うんだからね、きっとマスターは長生きできるよー♪

また美味しいもの食べさせてね~♪

投稿者 ゆみ@尾だ鞠 : 2007年07月24日 00:00

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